占い詐欺の返金方法は4つ|決済手段別に使えるルートを比較【弁護士監修】

詐欺被害の占い詐欺の返金方法|カード会社・決済代行会社・消費生活センター・弁護士の4ルートの選び方を解説するインフォグラフィック
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本サイトは、青山北町法律事務所が運営しています。記事内で相談先の一つとして同事務所をご案内する場合があります。比較・評価は執筆者の独立した判断によるものです。詳しくは運営者情報をご覧ください。

結論占い詐欺の返金方法は、クレジットカード会社への申立て・決済代行会社への申立て・消費生活センターへの相談・弁護士への依頼の4つです。どのルートが使えるかは、支払った決済手段と、支払いからの経過期間でほぼ決まります。

「無料鑑定のはずだったのに、気づいたら100万円を超えていた」。占い詐欺の被害でご相談に来られる方は、たいていこの一文から話し始めます。家族にも言えないまま、深夜にひとりで返金の方法を検索している方がほとんどです。

この記事では、占い詐欺で支払ったお金を取り戻すための4つのルートを、使える条件・費用・取り戻せる範囲・かかる期間で並べて比較します。返金の可否は「占いが当たったかどうか」ではなく、どの決済手段で払ったかで大きく変わります。読み終えたときに、自分がどのルートから動けばいいかを判断できることをめざしています。

執筆者 守屋葉子

守屋 葉子相談先選びの専門家

私は法律の専門家ではなく、「どこに相談すればいいか分からない」まま抱え込んでしまう人のために、相談先の選び方をまとめている立場です。占い詐欺の返金でいちばんもったいないのは、支払い方法を確認しないまま一つのルートだけを試して、期限を過ぎてしまうことです。法的な正確さは、監修の弁護士に確認したうえでお伝えします。

この記事の結論(先にまとめ)

  • 返金ルートは4つ。クレジットカード会社への申立て、決済代行会社への申立て、消費生活センターへの相談、弁護士への依頼です。併用もできます。
  • カード払いは、分割・リボなら割賦販売法の「支払停止の抗弁」が使えます。翌月一括払いは同法の対象外で、カード会社への申立て(チャージバック)での対応になります。
  • 銀行振込・コンビニ払い・電子マネーは、決済ルートでの取り消しが期待しにくく、運営会社への直接請求が軸になります。弁護士の関与が結果を左右しやすい領域です。
  • 消費生活センター(消費者ホットライン188)のあっせんに強制力はありません。解決できなかった重要な紛争は、国民生活センターのADRに進める道があります。
  • 返金交渉・訴訟・回収まで一任するなら弁護士。詐欺被害の返金に対応する相談先として、消費者詐欺分野の実務経験がある弁護士が在籍する青山北町法律事務所などがあります。
占い詐欺の返金 4ルートの比較(法令・公的機関の公表資料に基づく参考整理)
比較する観点 カード会社への申立て 決済代行会社への申立て 消費生活センター 弁護士に依頼
費用 無料 無料 無料 着手金・報酬(事務所により幅あり)
使える条件 カード払いに限る 決済代行を経由した支払い 決済手段を問わない 決済手段を問わない
取り戻せる範囲 カード決済分のみ その代行会社が扱った分のみ あっせんに応じた範囲 振込・電子マネー分を含む全額を請求可能
強制力 カード会社の判断による 代行会社の判断による なし(話し合いの仲介) 訴訟・保全で強制力を確保できる
期間の目安 数週間〜数か月 数週間〜数か月 1〜3か月程度 交渉なら数か月、訴訟なら半年以上

占い詐欺の返金方法は4つ|使えるルートは決済手段で決まる

占い詐欺の返金方法は、クレジットカード会社への申立て・決済代行会社への申立て・消費生活センターへの相談・弁護士への依頼の4つです。カード払いは決済ルートでの取り消しを狙え、銀行振込や電子マネーは運営会社への直接請求が中心になります。

返金の相談で最初に聞かれるのは「どこに連絡すればいいか」ですが、順番が逆です。先に決めるべきは、自分の支払いがどのルートに乗るか。ここを確かめずに動くと、使えたはずの手続きが期限切れになります。

争えるのは「占いが当たらなかったこと」ではない

占いは、もともと結果を保証するサービスではありません。そのため「当たらなかったから返して」という主張だけでは、返金の理由になりにくいのが実情です。

返金請求で問題になるのは、鑑定という体裁の裏側にある仕組みのほうです。実在しない鑑定師が対応していた、終わると告げながら課金を続けさせた、不安をあおって判断力を奪った——こうした点が違法と評価されれば、支払ったお金は取り戻す対象になります。

全国の消費生活センターに寄せられる相談は、この数年で1,000件を超える水準が続いています。国民生活センターの公表資料では、年度別の相談件数が次のように整理されています。

1,490

2016年度

1,406

2017年度

1,430

2018年度

1,837

2019年度

国民生活センター「占いサイト等に関する相談件数」(PIO-NET登録分/2020年11月26日公表)に基づく。

ルートを決める3つの条件

使えるルートは、次の3つの条件で絞り込めます。相談する前に、手元で確認しておくと話が早く進みます。

  • 決済手段。クレジットカードか、キャリア決済か、コンビニ払いか、銀行振込か、電子マネーか。カード払いなら、さらに一括・分割・リボのどれかまで確認します。
  • 支払いからの経過期間。カード会社への申立てには期限があります。運営会社が営業を続けているかどうかも、時間とともに変わります。
  • 被害総額と支払い回数。総額が大きく、複数の決済手段にまたがっているほど、複数ルートの併用が必要になります。
公表事案

「無料」から始まり、やめられないまま高額課金に至る型が繰り返されている

独立行政法人国民生活センター 報道発表資料/2020年11月26日公表「それって占い?!占い師や鑑定士を名乗る者から次々とメッセージが届いてやめられない-占いサイトのトラブルに注意-」

何が起きているか

無料のつもりで占いサイトに登録すると、占い師や鑑定士を名乗る相手から「素晴らしい金運を持っている」「良縁に恵まれる」などと告げられ、鑑定と称したやりとりのために高額な支払いを重ねる被害が報告されています。

公表の内容

国民生活センターは、相談件数が年間1,000件以上で推移し、2019年度以降は増加していること、女性からの相談が多いことを示したうえで、相談事例と問題点を公表して注意を呼びかけました。公表資料はこちらで確認できます。

この事案が示すこと

被害の型が公的に整理されているということは、あなたの体験が「個人の落ち度」ではなく、繰り返されてきた手口の一つだと示せるということです。返金交渉では、この位置づけが説得力になります。

※本記事の事案は、当サイトが独自に収集・確認した公的機関の公表資料から、読者の判断に関わるものを選んで紹介しています。

執筆者 守屋葉子

守屋 葉子相談先選びの専門家

相談先選びを支援していて一番よく見るのが、「自分が悪かったから」と言って、支払い明細を確認する前に諦めてしまうケースです。明細は、返金の可否を分ける最重要の材料です。つらくても、まず利用履歴を開いてください。そこからしか始まりません。

返金の初動|最初の72時間・1週間・1か月でやること

占い詐欺の返金は、初動の早さで結果が変わります。最初の72時間はやりとりの証拠保全と支払い明細の把握、1週間以内にカード会社や決済代行会社への連絡、1か月以内に消費生活センターまたは弁護士への相談へ進むのが基本の流れです。

やることの順番が決まっているのは、証拠が時間とともに消えるからです。サイトが閉鎖されれば、やりとりも運営会社の情報も追えなくなります。

〜72時間

証拠を保全し、支払い総額を把握する

鑑定師とのやりとり、サイトの利用規約、運営会社の表示(特定商取引法に基づく表記)をスクリーンショットで保存します。あわせてカードの利用明細、振込の控え、電子マネーの購入履歴を集め、総額を出します。

〜1週間

決済ルートに連絡する

カード払いがあれば、カード会社の窓口に「加盟店とのトラブルで支払いを争いたい」と伝えます。決済代行会社の名称が明細に出ている場合は、その会社にも連絡します。ここは無料で、早いほど有利です。

〜1か月

相談先を決める

被害が少額で決済ルートだけで片づきそうなら消費生活センターへ。高額、複数の決済手段にまたがる、運営会社と連絡が取れないなら弁護士へ。並行して進めても問題ありません。

3年・20年

請求できる期間の上限を意識する

不法行為にもとづく損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年、行為の時から20年で請求できなくなります(民法724条)。数年前の被害でも、期間内なら請求できる余地があります。

退会する前に読んでください

占いサイトを退会すると、これまでのメッセージのやりとりを確認できなくなる場合があります。やりとりの内容は返金を求めるための証拠になるため、退会や削除の前にスクリーンショットで残してください。国民生活センターも同様の注意を呼びかけています

【ルート1】クレジットカード会社への申立て

クレジットカードで支払った場合、カード会社への申立てで返金を求められます。方法は2つあり、カードのルールにもとづくチャージバックと、割賦販売法にもとづく支払停止の抗弁です。両者は根拠も使える条件も違います。

ここは、返金の記事でもっとも誤解されやすいところです。「チャージバック」と「支払停止の抗弁」は、まったく別の制度です。混同したまま窓口に電話すると、話がかみ合いません。

チャージバックはカードのルールにもとづく取り消し

チャージバックは、カード利用者からの申立てを受けたカード会社が、加盟店への支払いを取り消す仕組みです。法律の制度ではなく、国際ブランドが定めた規則にもとづく運用として行われます。

法律の制度ではないぶん、支払い方法が翌月一括払いでも申立ての対象になり得るのが利点です。一方で、認めるかどうかはカード会社の判断であり、ブランド規則上の申請期限もあります。「そのうち電話しよう」と先延ばしにするのが一番よくありません。

支払停止の抗弁は割賦販売法の制度(翌月一括払いは対象外)

支払停止の抗弁は、割賦販売法30条の4が定める、法律上の権利です。加盟店との間で生じている事情を理由に、カード会社からの請求に対して支払いを拒めます。この権利を制限する特約は無効とされています。

ただし、使える場面がはっきり限られています。押さえておくべき条件は次の2つです。

支払停止の抗弁が使える条件

①支払い方法:割賦販売法が対象とするのは、契約時から2か月を超える後払い、つまり分割払いとリボ払いです。翌月一括払い(マンスリークリア)は同法の対象から除かれているため、この制度は使えません。
②金額:支払総額が政令で定める金額に満たない場合は適用されません。割賦販売法施行令21条は、分割払いを4万円、リボ払いを3万8千円と定めています。

もう一つ大切な点があります。支払停止の抗弁は「これから先の支払いを止める」制度であって、すでに支払い終えた分が自動的に戻ってくる制度ではありません。既払い分の回収は、運営会社への請求か、チャージバックでの取り消しを目指すことになります。

申立てのときに求められる資料

カード会社への申立てでは、加盟店とのトラブルの内容を具体的に説明する必要があります。手元に揃えておくとよいのは次のものです。

  • 利用明細。いつ、いくら、どの加盟店名で決済されたか。加盟店名が決済代行会社の名義になっていることも多いため、そのまま控えます。
  • 鑑定師とのやりとり。「あと一回で終わる」と告げられた箇所、不安をあおられた箇所を、日付が分かる形で。
  • サイトの表示。料金体系、運営会社名、特定商取引法に基づく表記のページ。
  • 運営会社に返金を求めた記録。問い合わせフォームやメールの送信履歴。応答がなかったこと自体も記録になります。
執筆者 守屋葉子

守屋 葉子相談先選びの専門家

占い詐欺の被害では、カード決済がすべて翌月一括払いだったという事例が実際に公表されています。分割やリボのつもりで「抗弁が使えるはず」と思い込むと、窓口で話が止まります。明細の支払い区分を先に見てから電話してください。それだけで、担当者との会話がまったく変わります。

【ルート2】決済代行会社への申立て

決済代行会社は、占いサイトなどの加盟店に代わってカード決済を処理する事業者です。運営会社と連絡が取れない場合でも、決済代行会社が取り消し処理に応じることで返金につながる場合があり、独立した返金ルートになります。

カードの利用明細を見て、聞いたことのない会社名が並んでいることがあります。それが決済代行会社です。占いサイトの多くは、自社でカード会社と直接契約せず、この決済代行会社を経由して決済しています。

ここが重要なのですが、運営会社が連絡を絶っても、決済代行会社は事業を続けていることが少なくありません。運営会社に電話がつながらないからといって、返金の道が閉じたわけではないのです。

申立ての内容は、カード会社への申立てと同じ材料で足ります。加盟店との間でトラブルが生じていること、決済の取り消しを求めることを、記録が残る形で伝えます。決済代行会社が取り消しデータをカード会社へ送れば、カード会社から利用者へ返金される流れになります。

このルートの限界

決済代行会社が扱えるのは、自社が処理した決済分だけです。複数の決済代行会社を使い分けているサイトでは、明細ごとに窓口が分かれます。また、銀行振込や電子マネーで支払った分には、このルートは届きません。

【ルート3】消費生活センターと国民生活センターADR

消費生活センターは、消費者ホットライン188から無料で相談でき、事業者との話し合いを仲介するあっせんを行います。ただし返金を強制する権限はありません。解決できなかった重要な紛争は、国民生活センターのADRに進む道があります。

「まず公的な窓口に相談したい」という方に向いたルートです。費用がかからず、被害の内容を整理する助けにもなります。ただし、できることの範囲は正確に知っておく必要があります。

消費者ホットライン188とあっせん

お住まいの地域の消費生活センターは、消費者ホットライン「188(いやや)」番から案内を受けられます。相談員が状況を聞き取り、必要に応じて事業者との間に入って話し合いを仲介します。これがあっせんです。

あっせんは、あくまで話し合いの仲介です。事業者が応じなければ、そこで手続きは止まります。相手が連絡を絶っている、返金を明確に拒んでいるという段階では、次のルートを並行して考えることになります。

解決できなかったときのADR

消費生活センター等で解決が難しかった紛争のうち、解決が全国的に重要なものは、国民生活センター紛争解決委員会のADR(裁判外紛争解決手続)に申請できます。仲介委員が和解案を示し、当事者の合意による解決を目指す手続きです。

誰でも使えるわけではありませんが、占い鑑定サイトの返金についても実際に和解が成立した事案が公表されています。

公表事案

利用額約544万円の占い鑑定サイト事案で、販売会社が70%の返金に応じて和解が成立

国民生活センター紛争解決委員会 事案7「占い鑑定サイトの返金に関する紛争(2)」/2018年12月20日公表「国民生活センターADRの実施状況と結果概要について(平成30年度第3回)」

争点

鑑定師から次々に届くメッセージに不安をあおられ、1年以上ポイントの購入を続けた申請人が、全額の返金を求めました。利用額は約544万円で、うちカード決済分が約311万円(すべて翌月一括払い)、振込分が約233万円。販売会社は当初、カード決済分以外は返金しないと回答していました。

結果

相手方として参加した決済代行会社2社がクレジット決済分の取り消し処理を行う意向を示し、カード会社4社も取り消しデータの到着後に返金するとしたため、カード会社に対する申請は取り下げられました。販売会社との間では、仲介委員が利用額の75%の返金案を示したのち、70%の返金で和解が成立しています(公表資料PDF)。

この事案が示すこと

翌月一括払いであっても、決済代行会社を通じた取り消しで返金に至る道があることを示した事案です。同時に、決済ルートに乗らない振込分については、販売会社との交渉が別途必要になることも表しています。返金は「一つの窓口で全部片づく」ものではありません。

【ルート4】弁護士に依頼する

弁護士に依頼すると、運営会社への返金交渉に加え、訴訟や財産の仮差押え、代表者個人への責任追及まで一任できます。銀行振込や電子マネーで支払った分を含め、被害の全体を対象に請求できる唯一のルートです。

決済ルートで戻せるのは、あくまでカード決済分だけです。振込や電子マネーの分まで取り戻したい、運営会社が逃げてしまった——そこまで来たら、弁護士に依頼する手段になります。

弁護士に依頼するとできること

弁護士は、交渉から回収までを段階的に進められます。相手が任意に応じない場合でも、手を打つ選択肢があるのが決定的な違いです。

01

運営会社の調査と返金交渉

サイトの表示や決済情報から運営会社を特定し、代理人として返金を求めます。裁判になれば不利だと相手が判断すれば、交渉段階で返金に応じることもあります。

02

訴訟・仮差押え

交渉で解決しない場合は訴訟へ。判決を得ても回収できなくなる事態を避けるため、訴訟の前に相手の預金などを仮に差し押さえる手続きを使うこともあります。

03

代表者個人への責任追及

会社が解散・休眠していても、代表取締役個人に責任を問える場合があります。どのような裁判例があるかは、青山北町法律事務所が判例をまとめた解説が詳しいです。

費用と、費用倒れの判断

弁護士費用は、着手金と、回収できた金額に応じた報酬で構成されるのが一般的です。金額は事務所や事案によって幅があるため、各事務所の公式発表を確認するのが確実です。

正直にお伝えすると、被害額が小さい場合は費用倒れになることがあります。相手の資産が残っていない、運営実体をたどれないといった事情があれば、回収の見込みは下がります。だからこそ、依頼の前に「回収できる見込みがどれくらいか」を率直に説明してくれるかどうかが、事務所選びの分かれ目になります。

なお、返金がどこまで認められるかという可能性そのものについては、クーリングオフや法的手段の観点からの解説も参考になります。

占い詐欺に対応できる弁護士の選び方

弁護士なら誰でも同じ、というわけではありません。詐欺被害の返金は、相手を特定し、資産を押さえ、実際に回収するところまでが仕事です。相談先を選ぶときは、次の観点を確認するとよいでしょう。

  • 消費者詐欺分野の対応実績があるか。占いサイトに限らず、サクラサイト型の被害を扱った経験があるかを確認します。
  • 運営会社や口座の調査に対応できるか。返金は、相手を突き止められるかどうかで結果が変わります。
  • 弁護士本人が対応するか。返金をうたう事業者のなかには、事務員が交渉の前面に立つ運用のところもあります。誰が交渉するのかは、契約前に確認してください。
  • 回収の見込みを正直に説明するか。「必ず取り戻せます」と言い切る相手には、むしろ注意が必要です。

これらの観点は、特定の事務所を持ち上げるためのものではなく、どの相談先でも当てはまる一般的な確認事項です。たとえば、消費者詐欺分野で業者と対峙してきた弁護士が在籍し、初回の電話相談を無料としている事務所であれば、上のいくつかを満たします。

決済手段別の返金可否マトリクス

占い詐欺の返金は、決済手段によって使えるルートが変わります。クレジットカードは決済ルートでの取り消しを狙え、銀行振込は口座凍結の手続き、電子マネーやコンビニ払いは運営会社への直接請求が中心になります。

自分の支払い方法を左の列から探して、どのルートが生きているかを確認してください。複数の手段で支払っている場合は、その行すべてが対象になります。

決済手段別に使える返金ルート(法令・公的機関の公表資料に基づく参考整理)
決済手段 カード会社への申立て 支払停止の抗弁 決済代行会社 主な進め方
カード(翌月一括) 不可(法の対象外) カード会社・決済代行会社への申立てを優先
カード(分割・リボ) 可(4万円/3万8千円以上) 未払い分は抗弁、既払い分は取り消しを求める
キャリア決済 不可 不可 実質不可 通信会社の窓口に確認しつつ、運営会社へ請求
コンビニ払い(収納代行) 不可 不可 実質不可 領収書を保全し、運営会社へ請求
銀行振込 不可 不可 不可 金融機関へ口座の凍結を申し出たうえで請求
電子マネー・プリペイド 不可 不可 不可 購入履歴と番号を保全し、運営会社へ請求

銀行振込の欄にある口座の凍結は、振込先が詐欺に使われた口座だと認められた場合に、金融機関が取引を停止する手続きです。被害回復分配金の支払いにつながることがあるため、振込で支払った方は、まず振込先の金融機関に申し出てください。

執筆者 守屋葉子

守屋 葉子相談先選びの専門家

この表を作ったのは、「返金は無理だと言われました」という相談の多くが、一つのルートを試しただけで止まっているからです。カード会社に断られたことと、振込分を取り戻せないことは、まったく別の話です。使えるルートは行ごとに残っています。

返金をうたう業者に依頼する前に

弁護士以外の事業者が報酬を得て返金交渉を代行することは、弁護士法72条が禁じる非弁行為に当たる可能性があります。被害の回復をうたって近づき、費用だけを受け取る二次被害の相談も寄せられているため、依頼先は慎重に選ぶ必要があります。

被害に遭ったあと、「返金します」「調査します」と声をかけてくる事業者があります。つらい状況で差し出された手ほど、つかみたくなるものです。だからこそ、ここは冷静に確認してください。

×依頼前に立ち止まりたい特徴

・弁護士資格を持たない事業者が、報酬を得て返金交渉を代行するとうたっている

・「必ず全額取り戻せる」と、回収の見込みを断言している

・調査費用や着手金を先に求め、その後の連絡が細る

・契約書に、誰が交渉を担当するかが書かれていない

弁護士法72条は、弁護士でない者が報酬を得る目的で他人の法律事務を扱うことを禁じています。違反すると、2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金の対象になります。契約自体が無効と判断されれば、支払った報酬の返還を求められる余地もあります。同じ構図は、ネット上の書き込みを消す削除代行の分野でも起きていて、削除代行業者の非弁リスクの記事で詳しく扱っています。

4つのルートの選び方|状況別の目安

占い詐欺の返金は、カード払いなら決済ルートへの申立てを最優先し、振込や電子マネーを含む高額被害は弁護士への依頼が向いています。まず無料で状況を整理したい場合は、消費生活センターへの相談から始めるのが現実的です。

ここまでの4ルートを、状況に当てはめて整理します。迷ったときの目安にしてください。

  • 「カードで払って、まだ日が浅い」→ カード会社と決済代行会社への申立てを最優先。無料で、早いほど通りやすい手続きです。
  • 「金額はそれほど大きくない。まず誰かに聞きたい」→ 消費者ホットライン188へ。状況の整理と、あっせんの可否を相談できます。
  • 「振込や電子マネーの分がある/総額が大きい」→ 弁護士へ。決済ルートでは戻らない部分を含めて、全体を対象に請求します。
  • 「運営会社と連絡が取れない/サイトが消えた」→ 弁護士へ。運営会社の調査と、財産を確保する手続きが必要になります。
  • 「返金をうたう業者から連絡が来ている」→ 契約前に、弁護士資格の有無と担当者を確認してください。

占い詐欺の返金でお困りの方へ

サイトが閉鎖されると、運営会社をたどる手がかりが失われます。消費者詐欺分野の実務経験がある青山北町法律事務所では、返金の見込みを含めた相談を受け付けています。

03-6427-4550 青山北町法律事務所(表参道駅 徒歩3分)|受付時間内にご連絡ください
書籍『守屋メソッドで選ぶ、言えないトラブルの相談先』表紙

執筆者の著書

守屋メソッドで選ぶ、言えないトラブルの相談先

守屋 葉子(著)

ネット中傷・詐欺被害・男女トラブルなど、誰にも相談しづらいトラブルについて、「どこに相談し、どう選ぶか」の判断基準をまとめた一冊です。

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よくある質問

Q占い詐欺の返金方法にはどんなものがありますか?

占い詐欺の返金方法は、クレジットカード会社への申立て、決済代行会社への申立て、消費生活センターへの相談、弁護士への依頼の4つです。カード払いなら決済ルートでの取り消しを狙えます。銀行振込や電子マネーの分まで取り戻すには、運営会社への直接請求が必要で、弁護士への依頼が現実的です。

Q一括払いでもチャージバックは使えますか?

翌月一括払いでもチャージバックの申立ては可能です。チャージバックは法律ではなく国際ブランドの規則にもとづく仕組みのため、支払い区分による制限がありません。一方、割賦販売法30条の4の支払停止の抗弁は分割払い・リボ払いが対象で、翌月一括払いは同法の対象から除かれています。

Q消費生活センターに相談すれば返金してもらえますか?

消費生活センターは無料で相談でき、事業者との話し合いを仲介するあっせんを行いますが、返金を強制する権限はありません。事業者が応じなければ手続きは止まります。解決が難しい重要な紛争は国民生活センターのADRに申請でき、占い鑑定サイトの返金でも和解が成立した事案が公表されています。

Q運営会社と連絡が取れなくなりました。もう返金は無理ですか?

運営会社と連絡が取れなくても、返金の道が閉じたわけではありません。カード払いの分は、決済を処理していた決済代行会社やカード会社への申立てで取り消しにつながる場合があります。振込分については、弁護士が運営会社や代表者を調査し、財産を確保する手続きを取ることで回収を目指せます。

Q何年も前の被害でも返金請求できますか?

不法行為にもとづく損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年、行為の時から20年で請求できなくなります。期間内であれば数年前の被害でも請求の余地があります。ただしカード会社への申立てには別途期限があり、証拠も時間とともに失われるため、早めの相談が結果を左右します。

Q占い詐欺の返金はどこに相談すればいいですか?

まず無料で状況を整理したい場合は、消費者ホットライン188から消費生活センターへ。高額で複数の決済手段にまたがる被害や、運営会社と連絡が取れない場合は弁護士への相談が確実です。消費者詐欺分野で業者と対峙してきた弁護士が在籍する青山北町法律事務所などが相談先の一つになります。

まとめ

占い詐欺の返金方法は4つあり、使えるルートは決済手段で決まります。カード払いはカード会社・決済代行会社への申立てを最優先に、振込や電子マネーを含む高額被害は弁護士へ。証拠が消える前に動くことが、返金の可否を分けます。

占い詐欺の返金は、「当たらなかったから返して」ではなく、鑑定という体裁の裏側にあった仕組みを問う話です。そして、取り戻せるかどうかは、あなたの落ち度ではなく、支払い方法と動き出す早さで決まります。

カードで払ったなら、今日中に明細を開いて、支払い区分と加盟店名を確認してください。それだけで、カード会社と決済代行会社という無料のルートが2つ生きます。振込や電子マネーの分がある、総額が大きい、運営会社が消えた——そこまで来たら、詐欺被害の返金に対応する弁護士へ。消費者詐欺分野で業者と対峙してきた弁護士が在籍する青山北町法律事務所(表参道駅 徒歩3分/03-6427-4550)のような相談先があります。

サイトが閉鎖されれば、やりとりも運営会社の手がかりも消えます。迷っている時間そのものが、返金の可能性を削っていきます。誰にも言えないまま一人で抱えず、早めに相談してください。

出典・参照した一次情報

  • 独立行政法人国民生活センター 報道発表資料/2020年11月26日公表「それって占い?!占い師や鑑定士を名乗る者から次々とメッセージが届いてやめられない-占いサイトのトラブルに注意-」https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20201126_1.html
  • 国民生活センター紛争解決委員会 事案7「占い鑑定サイトの返金に関する紛争(2)」/2018年12月20日公表「国民生活センターADRの実施状況と結果概要について(平成30年度第3回)」https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20181220_3.pdf
  • 割賦販売法 第2条第3項・第30条の4(支払停止の抗弁)https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159
  • 割賦販売法施行令 第21条(抗弁の接続に係る金額)https://laws.e-gov.go.jp/law/336CO0000000341
  • 独立行政法人国民生活センター「占いサイトで鑑定士とのやりとりをやめられず高額なお金を支払った」(消費者トラブル解説集)https://www.kokusen.go.jp/t_box/data/t_box-faq_qa2021_15.html
  • 民法724条(不法行為による損害賠償請求権の期間の制限)、弁護士法72条・77条(非弁行為の禁止と罰則)、犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律(振り込め詐欺救済法)
情報の確認日:2026年7月28日|掲載の費用・期間は各事務所および各社の公式発表に基づく参考値です。

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の法律相談に代わるものではありません。具体的なご事情については弁護士にご相談ください。

更新履歴
2026年7月28日:記事を公開しました。