爆サイの開示請求で書き込み犯人を特定する流れ|ホスラブも含め費用と相談先を手段別に比較

ネットトラブルの爆サイの開示請求|書き込み犯人を特定する2段階の流れと、自分で・公的窓口や警察・弁護士の3手段の選び方を解説するインフォグラフィック
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本サイトは、青山北町法律事務所が運営しています。記事内で相談先の一つとして同事務所をご案内する場合があります。比較・評価は執筆者の独立した判断によるものです。詳しくは運営者情報をご覧ください。

結論爆サイの開示請求とは、書き込みで権利を侵害された人が、爆サイの運営会社と投稿者が使った通信事業者に段階的に発信者情報の開示を求め、投稿者の氏名・住所の特定をめざす手続きです。ホスラブも同じ制度で進み、記録が消える前に動けるかが結果を左右します。

「消しても、また同じような書き込みが出てくる。誰が書いているのか、それだけでも知りたい」。爆サイやホスラブの書き込みは、消したあとにこの思いが残ります。名前の分からない相手に生活をのぞかれている怖さは、削除だけでは消えません。

開示請求で投稿者にたどり着くまでの道筋を、自分で手続きする・公的窓口や警察に相談する・弁護士に依頼する、の3つの手段で並べ、費用・特定の可否・手間・期間・特定後にできることで比べます。爆サイとホスラブで違う窓口の条件と記録の保存期間も押さえ、「自分の状況なら、いつ、誰に頼むか」を読み終えたときに決められることをめざしています。

執筆者 守屋葉子

守屋 葉子相談先選びの専門家

私は法律の専門家ではなく、「どこに相談すればいいか分からない」まま抱え込んでしまう人のために、相談先の選び方をまとめている立場です。投稿者を知りたい気持ちは、怒りよりも「正体の分からない相手に見られている怖さ」から来ていることが多いと感じます。ただ、特定には費用と時間の見通しが要ります。法的な正確さは、監修の弁護士に確認したうえでお伝えします。

この記事の結論(先にまとめ)

  • 爆サイ・ホスラブの書き込み犯人の特定は、運営会社と経由プロバイダに段階的に発信者情報の開示を求める手続きで進みます。手段は「自分で申し立てる」「公的窓口・警察」「弁護士」の3つです。
  • 自分で裁判所に開示命令を申し立てる実費は、開示命令・提供命令・消去禁止命令が各1申立て1,000円。安い反面、書面での申立て、権利侵害の主張、提供命令後2か月以内の通知などの管理をすべて自分で担います。
  • 爆サイの任意開示は2025年9月から1レス33,000円(税込)で、不開示でも返金されません。ホスラブは利用規約でアクセスログの保存を原則1か月としており、動き出しの遅れがそのまま特定の可否に響きます。
  • 公的窓口は助言と削除要請まで、警察は相談・告訴を受けて捜査する立場で、どちらも民事の開示請求を代わりに進めません。削除代行業者は開示請求を代理できず、弁護士法72条に触れるおそれがあります。
  • 特定から損害賠償・告訴まで進めるなら、発信者情報開示の実績がある弁護士へ。総務省の侵害情報調査専門員である弁護士が在籍する青山北町法律事務所などが相談先の一つです。費用倒れの見通しを依頼前に確かめてください。
掲示板の書き込み犯人を特定する3つの手段の比較(裁判所・運営会社・各事務所の公式発表に基づく参考整理)
比較する観点 自分で手続きする(任意請求・開示命令の申立て) 公的窓口・警察に相談する 弁護士に依頼する
費用 裁判所の印紙は相手方ごとに各1申立て1,000円+郵送費。爆サイへの任意開示は1レス33,000円で、得られるのはIPアドレス等(不開示でも返金なし) 相談は無料 特定までの総額で30万〜100万円程度とする公表例。実費は別途
投稿者を特定できるか 制度上は可能。2段階の手続きをすべて自分で管理 窓口は特定しない。警察は告訴を受けて捜査で特定しうる 任意請求・開示命令・訴訟を使い分けて特定を目指せる
手続きの負担 申立書・証拠の作成、権利侵害の主張、期限管理を自分で担う(オンライン申立て不可) 記録を持って相談・告訴するまで 大半を任せられる。相談と資料の提供が中心
期間の目安 爆サイの任意開示は約1か月。裁判所の手続きは標準期間の公表なし 捜査するか、いつまでかは警察の判断。公訴時効は犯罪行為が終わった時から進む 裁判で進めると爆サイの回答書まで概ね3〜6か月(爆サイ公式)、契約者の判明まで半年〜1年程度とする公表例
特定後にできること 損害賠償の請求は別途自分で 刑事処罰(賠償は別に請求が必要) 損害賠償・示談・刑事告訴まで一貫して進められる

削除代行業者は、開示請求を代理できないため比較の対象に入れていません。理由は「削除代行業者は開示請求を代理できない」で説明しています。

爆サイの開示請求とは|投稿者の特定までに何をたどるのか

爆サイの開示請求は、運営会社が持つIPアドレスなどの記録を手がかりに、その通信を扱った経由プロバイダへ契約者の氏名・住所の開示を求める2段階で進みます。権利侵害が明らかで、開示を受ける正当な理由があることが要件です。

匿名だからと諦める必要はありません。ただ、一度の手続きで名前が出てくるわけでもありません。まず全体の道筋から確認しましょう。

開示請求で分かる情報、分からない情報

開示請求で求められる「発信者情報」は、法律の施行規則2条に並べられたものに限られます(総務省のQ&Aも「限定列挙」と説明しています)。氏名・名称、住所、電話番号、電子メールアドレス、投稿に使われたIPアドレスとポート番号、送信の年月日・時刻などです。

掲示板が持っているのは主にIPアドレスと日時で、氏名・住所を持っているのは、投稿者が契約している通信事業者(経由プロバイダ)です。この役割の違いは、ホスラブの削除依頼と投稿者特定の進め方でも触れています。

サイト運営会社から経由プロバイダへ、2段階でたどる

情報流通プラットフォーム対処法は、5条1項でサイト運営会社への開示請求を、5条2項で経由プロバイダへの開示請求を定めています(2025年4月1日に旧プロバイダ責任制限法から改称)。

2022年10月1日からは、裁判所が決定で開示を命じる「発信者情報開示命令」(非訟手続)も使え、提供命令を併用すれば、サイト運営会社への命令を待たずに経由プロバイダへ進めます(総務省「プロバイダ責任制限法Q&A」問8・問10)。東京地方裁判所が公開している流れは次のとおりです。

01

サイト運営会社を相手に申し立てる

開示命令とあわせて提供命令を申し立てます。

02

経由プロバイダの名称・住所が伝えられる

サイト運営会社が、記録からたどれる経由プロバイダの名称と住所を申立人に伝えます(15条1項1号)。

03

経由プロバイダを相手に申し立て、2か月以内に通知する

経由プロバイダを相手方として開示命令を申し立て(必要に応じて消去禁止命令も)、その旨を2か月以内にサイト運営会社へ通知します。

04

記録が経由プロバイダへ渡り、契約者の情報へ

IPアドレスなどの記録はサイト運営会社から経由プロバイダへ直接渡り(15条1項2号)、開示命令が出れば契約者の氏名・住所などが開示されます。

この進め方で申立人に最初に分かるのは、投稿者の名前ではなく経由プロバイダの名前です。

開示が認められる2つの要件

開示が認められるには、書き込みで自分の権利が侵害されたことが「明らか」であること(5条1項1号)と、損害賠償の請求など開示を受けるべき「正当な理由」があること(2号)の両方が必要です。

「明らか」かどうかは、裁判外で請求を受けた事業者には判断しにくく、法律も、開示に応じなかった事業者の賠償責任を故意または重大な過失がある場合に限っています(6条4項)。任意の請求で断られても、裁判所で開示が認められることがあります。

判例

任意の開示を断った事業者に賠償責任はないとされた一方、開示そのものは裁判で認められた

最高裁判所第三小法廷 平成22年4月13日 判決/平成21(受)609/民集64巻3号758頁

争点

電子掲示板に侮辱的な表現を1語含む書き込みがされ、書き込まれた側が経由プロバイダに裁判外で開示を求めましたが、事業者は投稿者の不同意や、権利侵害が明らかとは認められないことを理由に断りました。断った事業者が損害賠償責任を負うかが争われました。

判断

最高裁は、事業者が責任を負うのは、要件に当たると認識していたか、一見明白なのに重大な過失で認識しなかった場合に限られるとし、具体的な事実を示さず意見や感想として侮辱的な語を1語使ったこの書き込みは、限度を超える侮辱だと一見明白にはいえないとして賠償責任を否定しました。一方、開示請求そのものは原審で認められ、その部分の上告は棄却されています。

この事案が示すこと

裁判外の任意の請求では、事業者は権利侵害が一見明白でなければ、断っても責任を問われにくい立場にあります。断られても、裁判所の手続きで開示が認められる余地があります。

※本記事の判例は、当サイトが独自に収集・確認した事案から、読者の判断に関わるものを選んで紹介しています。

この判決は旧法(プロバイダ責任制限法4条)のもとでの判断で、現行法では5条1項(開示の要件)と6条4項(不開示の責任の限定)にあたります。

執筆者 守屋葉子

守屋 葉子相談先選びの専門家

開示請求を「名前を教えてもらう手続き」と考えていた方が、最初に分かるのは経由プロバイダの名前だと知って戸惑う場面に、私はよく出会います。特定は1回の請求ではなく、記録を次の事業者へつないでいくリレーです。どこか1か所で時間を失うと、その先がまとめて止まってしまう。だからこそ、最初に全体の道筋を知っておいてほしいと思っています。

爆サイとホスラブで違う、開示請求の窓口と記録の保存期間

爆サイとホスラブは、開示請求の窓口と記録の保存期間が違います。爆サイは2025年9月から任意開示が1レス33,000円・不開示でも返金なしの有料制になり、ホスラブは利用規約でアクセスログの保存を原則1か月としています。

どの掲示板に書かれたかで、使える窓口と残された時間が変わります(2026年10月8日時点の公式の案内による)。

爆サイ:任意開示は1レス33,000円、得られるのはIPアドレスなど

爆サイは2025年9月1日から開示請求の仕様を変えました(爆サイ.com「情報流通プラットフォーム対処法への対応について」)。開示手数料はレス1件につき33,000円(税込)で、開示されない場合も返金されず、支払いはクレジットカード決済のみ、事前の会員登録と本人確認が必要です。案内の見出しは「IPアドレス開示請求の有料化について」で、得られるのはIPアドレスなどの記録です。

必要書類は発信者情報開示請求書、印鑑登録証明書、権利侵害の証拠となるページのスクリーンショットです。運営は、直接の請求なら開示までおおよそ1か月程度、裁判で進めると回答書の取得まで概ね3〜6か月としています。権利侵害を理由とする削除依頼も同日から、7営業日以内に対応の可否を通知する方式に変わりました。

爆サイは、総務省が令和7年5月30日に「大規模特定電気通信役務提供者」に指定したサービスの一つです(運営会社は株式会社湘南西武ホーム。総務省「インターネット上の違法・有害情報に対する対応(情報流通プラットフォーム対処法)」)。この指定で求められるのは削除対応の迅速化や運用状況の透明化で、開示請求の要件や手続きが変わるわけではありません。

33,000円を払う前に

手数料を払っても開示されるとは限らず、氏名・住所までには経由プロバイダへのもう1段階の費用と時間がかかります。最高裁判所第三小法廷 平成22年4月13日 判決(民集64巻3号758頁)が示したとおり、裁判外の請求では、事業者は権利侵害が一見明白でなければ断っても責任を問われにくい立場です。任意の請求と裁判所の手続きのどちらから始めるかは、対象のレス数と費用を並べて決めてください。

ホスラブ:アクセスログの保存は原則1か月

ホスラブはご利用規約で「アクセスログの保存は利用者保護の観点から原則1ヶ月」と定めています。同じ規約には、弁護士法23条2項にもとづく請求(弁護士会照会)では利用者のアクセスログを回答しない、とも書かれています。

一方、警察からの捜査関係事項照会(刑事訴訟法197条2項)については、「捜査関係事項照会書について」で、所有する情報を積極的に開示または提供するとしています。任意の開示請求の受付方法は、2026年10月8日時点で公式サイトに案内が見当たりませんでした。

「原則1か月」はサイト側の記録の話で、経由プロバイダ側の記録(公的なガイドライン解説が「少なくとも3~6か月程度」の保存を望ましいとするもの)とは別です。サイト側の記録が先に消えると、経由プロバイダにたどり着く手がかりが失われます。

開示を求めたことは、投稿者に伝わる

開示請求をすると、そのことは原則として投稿者に伝わります。情報流通プラットフォーム対処法6条1項は、請求を受けた事業者に、連絡がとれないなどの特別の事情がない限り、開示に応じるかどうかについて投稿者の意見を聴くよう義務づけています(意見照会)。開示命令が出た場合も、反対していた投稿者にはその旨が通知されます(6条2項)。

開示を受けた側も、その情報をみだりに用いて投稿者の名誉や生活の平穏を不当に害してはならないとされています(7条)。報復が心配な場合は、請求の前に弁護士へ相談してください。裁判所の手続きには、申立人の住所・氏名などを相手に知られないようにする民事訴訟法の秘匿の制度が準用されていますが(17条)、使えるかどうかは事案によります。

【手段1】自分で開示命令を申し立てる・任意開示を求める

自分で開示命令を申し立てる方法は、裁判所に書面で申し立て、開示命令・提供命令・消去禁止命令を各1申立て1,000円の印紙で求める手続きです。実費は安い一方、権利侵害の主張と期限の管理をすべて自分で担う必要があります。

開示請求は、本人が裁判所に申し立てることも、爆サイの窓口に自分で請求することもできます。ただし、安く進められる分、手続きの重さはすべて自分にかかります。

裁判所への申立てにかかる実費と出し先

東京地方裁判所の民事第9部は、申立ての案内を公開しています(東京地方裁判所 民事第9部「発信者情報開示命令申立て(電子申立て不可)」)。申立手数料は、開示命令・提供命令・消去禁止命令のそれぞれについて一申立てにつき各1,000円の収入印紙で、申立人や相手方が複数ならその人数分です。郵送費は、申立て時に相手方の数のレターパックライトを納め、郵便切手は手続きの段階に応じて納めます。

この申立ては、令和8年5月21日に始まった民事訴訟の全面電子化の対象外で、2026年10月8日時点では書面で提出します。申し立てる先は原則として相手方の所在地の地方裁判所で(10条)、東京・名古屋・仙台・札幌の各高等裁判所の管内に管轄があれば東京地方裁判所に、大阪・広島・福岡・高松の各高等裁判所の管内なら大阪地方裁判所にも申し立てられます。

なお、開示命令の手続きでは投稿の削除は求められません。削除は別の手続きで、爆サイの場合の進め方は爆サイの削除依頼の方法でまとめています。

自分で進めるときにつまずく4つの場面

印紙代が安くても、自分で進めると次の場面でつまずきやすくなります。

  • 権利侵害が明らかであることを示す。どの書き込みがなぜ権利を侵害しているのかを、書面と証拠で示します(5条1項1号)。
  • 何の開示を求めるかを選ぶ。施行規則2条の範囲から、発信者情報目録で求める情報を自分で選びます。
  • 提供命令のあとの2か月を守る。経由プロバイダの名称などを受け取った日から2か月以内に、申立てをした旨をサイト運営会社へ通知しないと、提供命令は効力を失います(15条3項2号)。
  • 異議の訴えで長引く場面に備える。決定に不服がある当事者は、告知から1か月以内に異議の訴えを起こせます(14条)。事業者が強く争う姿勢なら、最初から訴訟を選ぶことも想定されています(総務省Q&A問23)。

爆サイの窓口に自分で任意の請求をするなら裁判所の手続きは要りませんが、1レスごとに33,000円がかかり、応じるかどうかは事業者の判断です。

自分で進めるのが現実的なケース

自分で進めるのが向いているのは、対象のレスが少なく、どの権利がどう侵害されたかを自分の言葉で説明でき、書面づくりと期限の管理をこなせる人です。反対に、書き込みが多くのレスにまたがる、相手方が複数ある、ホスラブのように記録が短期間で消えるおそれがある場合は、書面を整えているあいだに保存期間が過ぎてしまうことがあります。

執筆者 守屋葉子

守屋 葉子相談先選びの専門家

印紙代が1,000円と知って「それなら自分で」と決めた方が、提供命令のあとの2か月以内の通知や、相手方ごとの申立てで手が回らなくなる場面を、私は何度も見てきました。実費が安いことと、手続きが軽いことは別の話です。自分で進めると決めたなら、始める前に期限を一覧にして、目に見える場所に置いてください。

【手段2】公的窓口と警察でできること、できないこと

公的窓口と警察は、民事の開示請求を代わりに進める場所ではありません。違法・有害情報相談センターと法務局は手続きの助言や削除要請まで、警察は名誉毀損や侮辱の相談・告訴を受けて捜査する立場で、投稿者が分かることはあっても目的は処罰です。

「まずはお金をかけずに誰かに聞きたい」と考えるのは自然なことです。ただ、無料の窓口にはそれぞれ引き受ける範囲があります。

違法・有害情報相談センター(総務省委託事業)

違法・有害情報相談センターは、総務省の委託事業として運営されている相談窓口で、削除依頼や開示請求の方法について無料で助言を受けられます。ただし、センターは「削除依頼代行は行っておりません」と案内しており、書き込まれた内容について法的な判断を行う機関でもないとしています。総務省のQ&A(問5)も、最終的には弁護士への相談を勧めています。

法務局(みんなの人権110番)

法務局は、削除依頼の方法を助言するほか、人権侵害にあたると認めた情報について、サイトの運営者などに削除を要請します(法務省「インターネット上の人権侵害をなくしましょう」)。窓口は、みんなの人権110番(0570-003-110)、インターネット人権相談、LINEでの相談です。一方、案内には開示請求を代わりに行う旨の記載はなく、削除を後押しする窓口です。

警察への相談と告訴|処罰を求めるルートと公訴時効の数え方

処罰を求めるなら最寄りの警察署へ。警察庁は、表示画面の印刷やサイト名・URL・日時・内容の記録を持参し、事前に電話で日時を調整するよう案内しています(警察庁「インターネット上の誹謗中傷等への対応」)。緊急でない相談は「#9110」番でも受け付けています。

問題になりやすいのは、名誉毀損罪(刑法230条1項:3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金)と侮辱罪(231条:1年以下の拘禁刑若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料)です。どちらも告訴が必要な親告罪で(232条1項)、告訴は犯人を知った日から6か月以内(刑事訴訟法235条)、公訴時効は3年です(250条2項6号)。侮辱罪は令和4年7月7日施行の改正で法定刑が引き上げられ、時効も1年から3年に延びました(施行後の行為に適用。法務省「侮辱罪の法定刑の引上げ Q&A」)。

押さえておきたいのは、公訴時効は投稿者が分かった日からではなく、犯罪行為が終わった時から進むことです(刑事訴訟法253条)。契約者の氏名・住所が分かるまで半年から1年程度とする法律事務所の公表例もあるため、処罰を求めるなら、開示の結果を待たずに警察へ相談することを考えてください。ホスラブは警察からの照会には情報を積極的に提供するとしていますが、捜査するかどうかは警察の判断です。

開示請求(民事)と刑事告訴の違い(法令・公的機関の公表資料に基づく参考整理)
比較する観点 発信者情報開示請求(民事) 刑事告訴(刑事)
目的 投稿者の氏名・住所などを知り、損害賠償を請求する 投稿者の処罰を求める
誰が調べるか 請求する本人または代理人の弁護士が、事業者や裁判所に求める 警察・検察などの捜査機関
結果 情報が開示される(損害賠償は別に請求) 起訴・不起訴の判断と刑罰(被害の賠償は別に請求)

【手段3】弁護士に依頼する

弁護士に依頼する方法は、任意の開示請求から開示命令・仮処分・訴訟までを代理してもらい、特定後の損害賠償や刑事告訴まで一貫して進められる手段です。特定までの費用は公表例で30万〜100万円程度で、費用倒れになるかの見極めが欠かせません。

「誰が書いたかを突き止めて、責任をとらせたい」。そこまで考えるなら弁護士です。できることの幅が広い分、費用も大きくなります。

弁護士に依頼するとできること

弁護士は、事案に合わせて手続きを使い分けられます。開示命令の手続きができたあとも、訴訟による開示請求や裁判外の請求は引き続き使えます(総務省Q&A問20)。

  • 任意の開示請求。サイト運営会社や経由プロバイダに、裁判の外で開示を求めます。
  • 開示命令の申立て。提供命令・消去禁止命令とあわせて申し立て、記録が消える前に経由プロバイダまでたどります。
  • 仮処分・訴訟。事業者が強く争う見込みがある場合などに、従来の裁判手続きを選びます。
  • 特定後の損害賠償請求・刑事告訴。慰謝料などの請求や示談、告訴まで同じ弁護士に任せられます。

ホスラブのように記録の保存期間が短いサイトでは、手続きを選ぶ速さが結果に響きます。なお、ホスラブの利用規約は、弁護士会照会にはアクセスログを回答しないと明記しています。

進め方ごとの費用と、弁護士費用の公表例

費用は進め方で変わります。自分で裁判所に申し立てるなら印紙代(各1申立て1,000円×相手方の数)と郵送費、爆サイの窓口なら1レス33,000円でIPアドレスなどまで(不開示でも返金なし。経由プロバイダへの第2段階が別に要る)、弁護士なら特定までで30万〜100万円程度とする公表例に実費が加わります。複数の法律事務所の公表料金を幅で整理すると次のとおりで、実際の金額は依頼先の見積もりで確かめてください。

発信者情報開示を弁護士に依頼する費用の公表例(複数の法律事務所の公式発表に基づく参考整理)
項目 公表例の幅 備考
着手金 20万〜40万円程度 サイト運営会社と経由プロバイダの段階ごとにかかる例もある
成功報酬 5万〜40万円程度 特定できた場合にかかる形の公表例がある
仮処分を使う場合の担保金 10万〜30万円程度 仮処分の手続きで担保として納める
別途 郵送費などの実費 爆サイの窓口を使う場合は1レス33,000円

費用倒れになるかを見極める

費用をかけて特定しても、受け取れる額がそれを上回るとは限りません。ある法律事務所の公表実例(金額は丸めています)では、爆サイに10件以上の投稿をされた依頼者が、IPアドレスの開示を受けたあと経由プロバイダ3社に開示請求訴訟を起こし、開示を受けた契約者2名に損害賠償を請求しました。弁護士費用(着手金+報酬、税込)は特定までに約77万円、損害賠償請求に約49万円の合計約126万円で、結果は和解金130万円と、爆サイへの謝罪文の掲載でした。この公表例では、和解金と弁護士費用の差は数万円です。

一方で、謝罪文の掲載というお金以外の結果も得ています。目的が「お金を取り戻すこと」なのか、「書き込みを止めること・謝罪させること・処罰を求めること」なのかで、費用倒れの意味は変わります。依頼の前に、特定できなかった場合と、特定できても回収できなかった場合の費用、そして特定にかかった費用を相手に請求できる見込みを確認してください。

開示請求には時間制限がある|ログ保存期間と特定後の期限

開示請求の時間制限は、主に事業者が通信記録を保存している期間で決まります。公的なガイドライン解説が望ましいとする保存期間は少なくとも3〜6か月程度で、ホスラブは原則1か月です。特定後は告訴期間6か月も動き出します。

開示請求そのものに法律上の申立期限はありませんが、手がかりになる記録には寿命があります。

記録の保存期間は「少なくとも3〜6か月程度」の目安にすぎない

通信記録の保存期間について、事業者に一律の法的義務はありません。個人情報保護委員会と総務省の「電気通信事業における個人情報等の保護に関するガイドラインの解説」は、掲示板などのサイト運営者についても接続サービスの事業者についても、通信履歴の保存期間を「少なくとも3~6か月程度」とすることを望ましい対応としています。

これは目安にすぎず、ホスラブのように原則1か月の例もあります。総務省Q&A(問6)も、時間が経つほど特定が難しくなるとして早めの相談を勧めています。

消去禁止命令が効くのは、命令が出てから

記録の消去を止める制度が、消去禁止命令です(16条)。命令が出ると、相手方の事業者は事件が終わるまで発信者情報を消去できなくなります。ただし、この命令が効くのは、命令が出てからです。命令が出る前に消えた記録は戻らず、申し立ててから命令が出るまでの間の消去も止められません。提供命令で経由プロバイダの名称などを受け取ってからの2か月(15条3項2号)も、動き続ける時計の一つです。2つの命令の役割は、提供命令と消去禁止命令のしくみでも紹介しています。

削除済み・古い書き込みでも、分かれ目は記録が残っているか

書き込みがすでに消えていても、何か月も前のものでも、それだけで開示請求の対象から外れるとは限りません(総務省Q&A問10-1は、改正法の施行前の権利侵害でも開示命令を申し立てられるとしています)。分かれ目は、事業者の手元に記録が残っているかどうかです。

判例

削除済みの掲示板の書き込みでも、のちに追加された電話番号の開示が命じられた

最高裁判所第二小法廷 令和5年1月30日 判決/令和3(受)2050/民集77巻1号86頁

争点

平成30年11月22日に電子掲示板へ匿名で投稿され、平成31年1月24日までに削除された書き込みについて、書き込まれた側は令和元年6月に経由プロバイダを訴えました。電話番号を開示の対象に加える総務省令(令和2年総務省令第82号、令和2年8月31日施行)の施行後に電話番号の開示を追加で求め、施行前の権利侵害についてそれが認められるかが争われました。

判断

最高裁は、施行前の権利侵害であっても、施行後に電話番号の開示を請求できると判断し、原判決を破棄して電話番号の開示を命じました。

この事案が示すこと

書き込みが掲示板から消えていても、経由プロバイダに記録が残っていれば開示の対象になりました。開示される情報の範囲は請求の時点の施行規則で決まり、現行の施行規則2条3号も電話番号を含みます。一方で、争われると提訴から最高裁判決まで3年半以上かかった例でもあります。

ただし、記録の保存にも損害賠償の請求にも期間の制限があり、記録が残っているうちに動くことが前提です。

特定できた日から動き出す2つの期限

開示で投稿者が分かると、2つの期限が動き出します。1つは告訴期間で、名誉毀損罪・侮辱罪の告訴は、犯人を知った日から6か月を過ぎるとできなくなります(刑事訴訟法235条)。もう1つは損害賠償の消滅時効で、民法724条は、被害者が損害および加害者を知った時から3年間行使しないと、不法行為による損害賠償の請求権は時効によって消滅すると定めています。特定できたら、請求するのか告訴するのか、両方なのかを早めに決めてください。一方、公訴時効(3年)は、投稿者が分かった日ではなく、犯罪行為が終わった時から進みます(刑事訴訟法253条)。

開示請求で特定できないケースと、削除・業者との関係

開示請求で投稿者を特定できないのは、通信記録が消えている場合、権利侵害が明らかとまでいえない場合などです。削除を先に進めると手元の証拠が残らないことがあり、削除代行業者は開示請求を代理できないため、順番と依頼先の選び方が結果を分けます。

開示請求は、手続きを踏めば必ず投稿者にたどり着けるものではありません。届かない場面を先に知っておくと、時間とお金のかけ方を決めやすくなります。

特定に届かない典型的な場面

×特定に届かない主な場面

・サイト側または経由プロバイダ側の記録が、保存期間を過ぎて消えていた

・書き込みによって権利が侵害されたことが、明らかとまではいえないと判断された

・開示されたのは回線の契約者の情報で、実際に書き込んだ人と一致するとは限らなかった

・爆サイの任意開示で不開示になり、33,000円の手数料も返金されなかった

削除の前に、書き込みの証拠を残す

削除と特定は別の手続きです(開示命令の手続きでは削除は求められません)。気をつけたいのは順番で、書き込みが先に削除されると、その画面やURL、日時を示す証拠が手元に残らなくなります。

削除依頼の前に、証拠を保存してください

削除依頼を出す前に、書き込みの画面のスクリーンショット、スレッドのURL、表示されていた日時を保存してください。開示請求では、どの書き込みが権利を侵害しているのかを証拠で示す必要があります。

証拠を残したうえでの削除の進め方は、爆サイ削除の3つの手段で手段ごとに比較しています。

削除代行業者は開示請求を代理できない

削除代行業者が「投稿者を特定できる」とうたっていても、開示請求を代わりに進めることはできません。開示命令は裁判所の非訟事件の手続きで、弁護士法72条は、弁護士でない者が報酬を得る目的で、非訟事件などについて代理などの法律事務を扱うことを業とするのを禁じています。違反すると、2年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金の対象です(77条)。

ホスラブも削除依頼ガイドで、事業者による削除請求の代理・代行は非弁行為にあたる違法行為で、そうしたサービスによる削除請求には一切応じないと明記しています。業者に依頼した場合のリスクと、依頼してしまったあとの対処は、削除代行業者の非弁リスクで詳しく解説しています。

掲示板の書き込み犯人特定の相談先の選び方|目的別の手段と確認したいこと

掲示板の書き込み犯人を特定するための相談先は、目的で選びます。手続きの方法を知りたいなら公的窓口、処罰を求めるなら警察、特定から損害賠償まで進めたいなら発信者情報開示の実績がある弁護士が向いています。

相談先は「どこが一番いいか」ではなく、「何を求めるか」で決まります。

目的別の選び方

  • 「1件だけ。費用を抑えて自分で進めたい」→ 自分で裁判所に申し立てる。期限の一覧を先に作ります。
  • 「書いた人を処罰してほしい」→ 最寄りの警察署へ。告訴は犯人を知った日から6か月以内、公訴時効は犯罪行為が終わった時から進みます。
  • 「まず手続きの方法だけ知りたい」→ 違法・有害情報相談センターへ。無料で助言を受けられます。
  • 「繰り返し書かれる/営業に響いている/慰謝料を求めたい」→ 発信者情報開示の実績がある弁護士へ。
  • 「業者が安く特定できると言っている」→ 依頼する前に「削除代行業者は開示請求を代理できない」を確認してください。

開示請求を依頼する前に確かめたい5つのこと

誰に頼むかで進め方は変わります。相談先を選ぶ5つの基準「守屋メソッド」を開示請求に当てはめると、次のとおりです。

  • 完遂:特定したあとまで引き受けるか。損害賠償請求や告訴まで対応するのか、どこからが範囲外かを確かめます。
  • 両輪:法律の手段とそれ以外を使い分けられるか。削除と開示の順番や、公的窓口・警察との使い分けを説明できるかを見ます。
  • 個別:自分の事案を見て方針を出すか。レス数、相手方になる事業者の数、記録が残っている時間を踏まえた提案かどうかを確かめます。
  • 透明:うまくいかなかった場合の費用まで示すか。段階ごとの費用に加え、特定できなかった場合・回収できなかった場合の費用と、特定にかかった費用を相手に請求できる見込みを依頼前に説明してもらえるかを確認します。
  • 継続:長引いても伴走できるか。掲示板の開示請求の実績があり、長期化しても対応できる体制かを確かめます。

これらは特定の事務所を持ち上げるためのものではなく、どの相談先にも当てはまる確認事項です。あわせて、総務省の侵害情報調査専門員など、ネット上の権利侵害の制度に近い立場での知見があるかどうかも判断材料の一つになります。

執筆者 守屋葉子

守屋 葉子相談先選びの専門家

相談先選びをお手伝いしていると、依頼したあとで「特定できなかったのに、費用はかかった」と知って驚く方に出会います。依頼の前に「特定できなかった場合」と「特定できても回収できなかった場合」の費用を聞いてください。うまくいかなかったときの話を先にできる相手かどうかが、開示請求ではとくに差になると私は感じています。

爆サイ・ホスラブの書き込み犯人の特定でお困りの方へ

投稿者の特定に必要な記録は、時間とともに消えていきます。ネットの権利侵害に対応する青山北町法律事務所では、開示請求による投稿者の特定から、削除・損害賠償までの相談を受け付けています。

03-6427-4550 青山北町法律事務所(表参道駅 徒歩3分)|受付時間内にご連絡ください
書籍『守屋メソッドで選ぶ、言えないトラブルの相談先』表紙

執筆者の著書

守屋メソッドで選ぶ、言えないトラブルの相談先

守屋 葉子(著)

ネット中傷・詐欺被害・男女トラブルなど、誰にも相談しづらいトラブルについて、「どこに相談し、どう選ぶか」の判断基準をまとめた一冊です。

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よくある質問

Q爆サイの開示請求とは何ですか?

爆サイの開示請求とは、書き込みで権利を侵害された人が、爆サイの運営会社と投稿者が使った経由プロバイダに段階的に発信者情報の開示を求め、投稿者の特定をめざす手続きです。運営会社への任意の請求と、裁判所への発信者情報開示命令の申立てがあり、権利侵害が明らかであることなどが要件です。

Q爆サイの開示請求にかかる費用はいくらですか?

爆サイの開示請求の費用は、進め方で大きく変わります。爆サイへの任意開示請求は2025年9月から1レス33,000円(税込)で、不開示でも返金されません。裁判所への開示命令の申立ては相手方ごとに各1申立て1,000円の印紙と郵送費で、弁護士に依頼する場合は特定までで30万〜100万円程度の公表例があります。

Q爆サイの開示請求にはどのくらいの期間がかかりますか?

爆サイの開示請求にかかる期間は、進め方で変わります。爆サイ公式は、運営への任意の開示請求で開示までおおよそ1か月程度、裁判で進める場合は回答書の取得まで概ね3〜6か月としています。経由プロバイダから契約者の氏名・住所が分かるまでは、半年から1年程度とする法律事務所の公表例があります。

Qホスラブの開示請求はいつまでにすればいいですか?

ホスラブの開示請求は、書き込みに気づいたらすぐに動く必要があります。ホスラブは利用規約でアクセスログの保存を原則1か月としており、それを過ぎると投稿者をたどる手がかりが失われるおそれがあるためです。書き込みの画面・URL・日時を保存したうえで、発信者情報開示の実績がある弁護士に早めに相談してください。

Q削除された書き込みや古い書き込みでも開示請求できますか?

削除された書き込みや古い書き込みでも、事業者の手元に通信記録が残っていれば開示請求の対象になりえます。最高裁令和5年1月30日判決の事案でも、すでに削除された掲示板の書き込みについて電話番号の開示が命じられました。ただし記録の保存は少なくとも3〜6か月程度が望ましい目安にとどまり、ホスラブは原則1か月です。

Q開示請求をしたことは投稿者に知られますか?

開示請求をしたことは、原則として投稿者に伝わります。情報流通プラットフォーム対処法6条1項により、請求を受けた事業者は、連絡がとれないなどの特別の事情がない限り、開示に応じるかどうかについて投稿者の意見を聴かなければならないためです。報復などが心配な場合は、請求の前に弁護士へ相談してください。

Q掲示板の書き込み犯人の特定はどこに相談すればいいですか?

掲示板の書き込み犯人の特定は、目的で相談先が変わります。手続きの方法を知りたいなら違法・有害情報相談センター、処罰を求めるなら最寄りの警察署、特定から損害賠償まで進めたいなら発信者情報開示の実績がある弁護士です。総務省の侵害情報調査専門員である弁護士が在籍する青山北町法律事務所などが相談先の一つになります。

まとめ

爆サイやホスラブの書き込み犯人の特定は、発信者情報開示請求で運営会社と経由プロバイダを段階的にたどる手続きです。自分でも申し立てられますが、記録が消える前に動く速さと費用倒れの見極めが要るため、開示の実績がある弁護士へ早めに相談してください。

匿名の書き込みでも、投稿者の特定を求める手続きは用意されています。ただし、その手前には「記録が残っているか」「権利侵害が明らかか」「費用に見合うか」という3つの壁があります。爆サイの任意開示は1レス33,000円で不開示でも返金されず、ホスラブはアクセスログの保存を原則1か月としています。処罰を求めるなら、公訴時効は投稿者が分かった日ではなく、犯罪行為が終わった時から進むことも忘れないでください。

手続きの方法を知りたいなら違法・有害情報相談センター、処罰を求めるなら警察、費用を抑えて1件を進めるなら自分での申立て、特定から損害賠償まで任せたいなら発信者情報開示の実績がある弁護士へ。総務省の侵害情報調査専門員が在籍する青山北町法律事務所(表参道駅 徒歩3分/03-6427-4550)のような相談先があります。投稿者をたどる記録は時間とともに消えるため、迷っている時間そのものがリスクになります。一人で抱え込まず、早めに相談してください。

出典・参照した一次情報

情報の確認日:2026年10月8日|掲載の数値・費用は裁判所・各社・各事務所の公式発表に基づく参考値です。

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の法律相談に代わるものではありません。具体的なご事情については弁護士にご相談ください。

更新履歴
2026年10月8日:記事を公開しました。